「標準的な再研磨の回数」
いつもブログを見ていただき、ありがとうございます。では、4月26日火曜日、114日目 のブログです!
今日お邪魔したお客様から再研磨をご依頼いただいた刃物の中に成型カッターがあったのですが、刃先の超硬チップがかなり薄くなってしまったために、「研磨不能」という判断をさせていただきました。その時に、お客様から「このカッターは研磨回数が多いよね」といわれる一方で、「別のカッターは研磨回数が少ないなあ」ということもいわれました。
お客様から「チップソーって何回研磨できるの?」という質問を受けることが多々あります。その際には、私は「お客様の使い方次第です」とお答えしています。お客様が無理に刃物を使用すれば、その分、刃先の摩耗が大きくなっていますので、大きくなった摩耗部分を再研磨で除去しなければいけません。そうすれば、当然、刃先の超硬チップはより多く削り落とさなければなりません。逆に、以前お伝えした「腹八分」の刃物の使い方、つまり、「切れなくなってきたな」と感じてすぐに交換した刃物の刃先はあまり摩耗していないため、研磨量も少なくて済み、結果として研磨回数が伸びることになります。
お客様が、「とにかく少々刃物代が高くなっても、たくさんの加工を一度にしたい」ということをお考えであれば、研磨回数が少なくてもいいのかもしれません。しかしながら、「刃物に関するトータルコスト」を考えると、そのような使い方は結果としてコストを上昇させることになります。逆に、あまりに研磨回数にこだわると、再研磨業者に「刃先の摩耗が残っている状態でも構わないから納品させる」ことを強いることになり、結果として一回の加工量が減少してトータルコストを押し上げる結果となってしまいます。
このように、一概に「チップソーの研磨回数の基準は〇〇回だ」「理想の研磨回数は〇〇回だ」ということはいえず、お客様の刃物の取り扱いの状況によって、簡単に再研磨回数は違ってきます。再研磨業者としては、なるべく少ない作業量、つまり、刃先の摩耗具合を見極めて、最小限度の研磨量で刃物を仕上げることを目標としています。余分な研磨作業は、結局、自分たちの作業効率を下げてしまうことになるからです。ですから、「まっとうな」再研磨業者にご依頼いただければ、「適正研磨」にて刃物の再研磨を行いますので、その積み重ねた回数が、「その使い方をしている刃物の適正研磨回数」ということになります。
研磨回数の多い少ないで再研磨業者を決定するのは、「木を見て森を見ず」ということにもつながりかねません。様々な角度から再研磨業者の力量や技術を見極めて頂き、再研磨業者を選定していただければと思います。大府精巧は、そのお客様のご要望にお応えするように、日夜精進してまいります!
では、明日も
即断! 即決! 即実行!
「やるなら 『今』 しかねえ!