チップソーの歪(ヒズミ)(その2)
いつもブログを見ていただき、ありがとうございます。週末金曜日、風は少々冷たかったのですが、日差しは暖かい一日でした。では、4月8日金曜日、96日目 のブログです!
昨日に引き続き、今日も「チップソーのヒズミ(歪)」について・・・
<歪が出たかどうかの確認方法>
仕上がりが悪くなった場合にチップソーに歪が出たかどうかを確認する方法ですが、汚れなどの付き方でわかる場合もありますが、調べ方としては、明るい方向を向いてチップソーを縦に持ち(横に持つと、チップソーそのものの重さで「たわんでしまう」ため)、定規を当ててみます。定規とチップソー本体の間に明るく見える「すき間」があれば、そこの部分が「歪が発生している箇所」になります。当てる箇所を変えたり、チップソーを回転させながら数箇所調べることで、歪がどのように出ているかを知ることができます。
我々業者が使っているような専用の定規を使用しなくても、市販されている直定規(できれば金属製の定規)をチップソーの台金に当てることで歪が出ているかどうかを確認することができます。仕上がりが悪い場合、簡単 な検査で歪を見ることをお勧めします。
<歪の処置について>
歪が発生してしまったチップソーは、「歪なおし」を行います。「歪なおし」とは台金を平坦にする事で、専用定規やハンマー等を使い表面の凹凸の状態をみながら手加工により修正していきます。この作業には長年の経験「熟練」を要します。ご自身でされるのは、さらに状況をひどくする可能性がありますので、必ずチップソーメーカーもしくはお取引されている研磨業者へご依頼ください。
<歪の発生防止対策>
前回お伝えしたとおり、切削作業を行うと切削熱が必ず発生します。無理な使用は切削熱をより多く発生させてしまいます。その切削熱は、使用回数が多くなるにつれ、チップソー本体に徐々に影響をあたえ、刃先だけでなく台金にも悪い影響を及ぼし、最終的に歪が発生する原因となります。そのため、歪を完全に防止する事は難しいですが、「歪」を意識して日頃の作業に取組むことにより発生度合いを軽減させ、より良い作業環境を作る事はできます。
- 機械設備のメンテナンスの励行
- 加工条件の合った刃物選択(刃数、刃厚、放熱、防振等)
- 刃物の使いすぎ等の過酷な使用の改善
- 刃物保管の方法
- 必要以上の台金厚の薄いチップソーは使用しない(台金が薄いほど歪は発生しやすいです)
などです。
これらのことは、すべて、「無理をせずに正しい取扱い方法を守る」ということです。「良く歪が出て困っている」という方がいらっしゃいましたら、使用方法や加工機械の状態などをもう一度見直されてはいかがでしょうか。
明日4月9日土曜日、10日日曜日は大府精巧はお休みを頂きます。ご了承下さい。
では、週末も
即断! 即決! 即実行!
「やるなら 『今』 しかねえ!」