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続・SKH51

2016-03-23

いつもブログを見ていただき、ありがとうございます。では、3月23日水曜日、80日目のブログです!

先日は「高速工具鋼」である「SKH」(ハイス鋼<はいすこう>)について少し書かせていただきました。刃物素材として非常に使われているものですが、SKHでも細かく分類されますが、大きく分けると

・タングステン系・・・SKH2、SKH3、SKH4、SKH10

・モリブデン系・・・・SKH51、SKH52 など

そして、「粉末ハイス(SKH40)」と呼ばれるものもあります。

 

何によってこのように分類されるかというと、粉末ハイスは製造方法が違うということで異なるのですが、

タングステン(元素記号は「W」)系・モリブデン(元素記号は「Mo」)系の区分は、「添加される金属の種類(割合)」によって分けられています。

それぞれの特徴として、本当に乱暴に書いてしまうと、

・タングステン系は衝撃に強い、つまり、「硬い」

・モリブデン系は欠けにくい、つまり「粘りがある」

ということがいえると思います。

 

話は変わりますが、以前、製缶製造業をされているお客様から「バイブローシャー刃」と呼ばれるもの製作のご相談を受け、製作をしました。このお客様、バイブローシャー刃を調達していた会社が廃業されたために、製作できる業者を探していたところ、大府精巧にご相談を頂いた次第です。

その際に、工具の形状は現在使用しているものを採寸することで何とかなったのですが、素材の種類までははっきりしておらず、その際に「ハイスだと思う」というお客様の話のみでした。

そのため、最初は、刃物製造の際に一番良く使われている、モリブデン系の「SKH51」で作成して納品させていただいたところ、「依然使っていたものよりも刃持ちがまったく悪い」というご指摘。そのため、鋼材業者とも相談した上で、今度は焼入れ硬度等も調整しながら、タングステン系の「SKH3」で作成してご使用いただいたところ、良好な結果が得られたため、今現在もリピートを頂いております。

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これは、おそらく、金属加工をする工具としては、「粘り」よりも「硬さ」のあるタングステン系の「SKH3」のほうが相性がよかったのではないかと思っています。

しかし、金属加工だから必ずタングステン系のSKHのほうが良いというわけではないので、それは、刃物・工具の使用状況や、加工材料等によっても様々な角度から検討しなければならないと思います。

 

このように、この年齢になってもお客様とのお付き合いの中から、いろいろなことを勉強させていただいて本当に感謝ですし、まだまだ知らないことばかりで、「日々是勉強」「一生勉強」を肝に銘じて、毎日貪欲に様々なことを吸収しないといけないですね!

では、明日も

即断! 即決! 即実行!

「やるなら 『今』 しかねえ!」

 

 

 

 

 

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