「粉砕刃」も重量バランスは重要です!
おはようございます。ブログ担当の山口です。
大府精巧は本日お休みをいただいております。よろしくお願いいたします。
早速、3月12日、71日目のブログです!
先日、回転刃物の重量バランスについてお伝えしたばかりですが、
あるお客様から粉砕刃の研磨をご依頼いただきました。お客様のところにお邪魔して回転刃の状態を確認しました。
そうすると、刃先の欠けが少々あったのですが、粉砕刃については、刃先のカケにつてはよくあることですので問題ないのですが、
刃物の高さ(幅)がバラバラになっていました。
これは、先日お伝えしたとおり、加工の際の「ブレ」につながってしまいます。
お客様にその点をお伝えして、先日の「洗濯機の脱水のときの片寄り」の説明をさせて頂いたところ、すぐにお分かりいただき、「これが振動の原因か~」とご納得いただきました。
先日お伝えしたとおり、回転刃物の重量バランスはとても重要なのですが、特に粉砕刃などの大きなものについては、このバランスがあまりに大きいと、回転軸のブレが大きくなり、
取り付けの際、つまり回転が止まっている時には回転刃と固定刃のクリアランスがよかったのに、回転させてみると軸のブレにより回転刃と固定刃が当たってしまう可能性があります。そうすると、刃物の刃先がすぐに傷んでしまったり、ブレにより、回転刃と固定刃のクリアランスが出なくなり、粉砕の効率が悪くなるなどの問題が発生します。
このほかに、振動により騒音が大きくなる、機械が故障しやすくなるなど問題が発生する可能性が高くなります。
まず第一に、「回転刃の高さをセットでそろえる」ことがとても重要になります。
しかしながら、本来であれば、高さをそろえたいのですが、今回ついては、予備の刃物がないなどの問題から、一番高さの低いものにあわせる作業をしてしまうと、一気に高さが減ってしまうものもあることから、「そのままで再研磨しておいて」ということになりました。
それでも、なるべく軸のブレをなくす方法があります。
それは、「軸の片側だけに重たいものをかためてセットしない」ということを再研磨後にお届けする時にお願いするつもりです。
具体的には、「高さのなるべく同じものを、軸に対して『対角線』に取り付ける」というものです。
こうすることで、重量バランスが多少なりとも整えられるので、まったく考えずに取り付ける場合よりブレの程度は抑えられるのではないか考えます。
しかし、これはあくまで「緊急避難」的な対処ですので、
ひとつの軸にセットする刃物については、重量を同じにする、つまり、高さを同じにすることが、重要になることを改めて認識していただけるとよりよい加工ができるのではないかと思います。
では、今日も
即断! 即決! 即実行!
「やるなら 『今』 しかねえ!」